医療法人 共生会 井上整形外科クリニック

スタッフブログリハビリ整形外科東洋医学運動療法 2024.10.04

トリガーポイントについて

〇筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)

 

 

 

MPSは、硬結とトリガーポイントを特徴とした筋由来の痛みであり、肩こりや腰痛など、画像所見で器質的な病変が説明できない病態の一因であると考えられます。

 

その発症機序は、過度の負荷によって障害を受けた筋肉に接続する未神経のNa+チャネルが増加し、過剰興奮が筋・膜を買いている脊髄神経後枝を刺激します。

 

その結果、反射性に運動神経、交感神経への下行性インパルスが生じ、筋肉の緊張、疼痛が現れます。

 

さらに局所では、虚血や内因性の発痛物質が蓄積して、筋肉に密に分布しているC線維性ポリモーダル侵害受容器が過敏点(トリガーポイント)を形成し、交感神経系が関与する「痛みの悪循環」を構築すると考えられています。

 

 

 

〇トリガーポイントの病態生体

 

 

 

トリガーポイントの病態生理は未だ明らかになっていませんが、運動神経終板の異常な電位が神経筋接合部の過剰なアセチルコリン放出につながり、持続的な筋収縮(この過程で索状硬結が形成される)により局所の虚血、低酸素、発痛物質の放出が起こり、末梢の侵害受容器を感作すると推測されています。

 

 さらに、持続的な一次求心性神経線維(知覚神経)の活性化は脊髄後根神経節や脊髄後角神経の機能変化や構造変化という中枢性感作を生じます。

 

また、トリガーポイントには、周囲組織では認められない自発電気活動も認められます。 

 

さらに、運動ニューロンによる調節以外に交感神経系の調節機構の存在も考えられています。

 

 

 

〇トリガーポイントとは

 

 

 

・索状硬結:圧痛部位に一致する、ロープ状の筋肉のしこりのこと。

 

・逃避反射:その部位を押すと、痛みで思わず声が出たり、体が逃げたりする反応。

 

・関連痛:その部位を押すと、それとは別の部位に生じる痛み。

 

・局所短縮反応針を刺入すると、筋肉がピクッとする反応。

 

 

 

〇トリガーポイントの原因

 

 

 

長時間同じ姿勢を続けていたり、ある筋肉を繰り返し使用したりしたとき。

 

・特定の筋肉に、急激な負担をかけたとき。

 

・精神的なストレスが、長時間続いたとき。

 

 

 

〇トリガーポイントによる症状

 

 

最初、片側にしかなかったトリガーポイントは、時間が経過することで、対称性に出現することがよくあります。

 

また、運動した後の筋肉痛と異なり、トリガーポイントによるしこりは、簡単には消えず、数ヶ月以上にわたって残ることがあります。

 

未治療のまま放置していると、隣接する筋肉や同調して動く筋肉にも、新たなトリガーポイントが生じ、症状が悪化していくことも多く見られます。

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