医療法人 共生会 井上整形外科クリニック

スタッフブログリハビリ整形外科運動療法 2025.01.17

脊柱管狭窄症の病態

〇脊柱管狭窄症の病因

 

 

腰部脊柱管狭窄症は一つの疾患ではなく、種々の症候の組み合わせからなります。

 

腰椎部の脊柱管あるいは椎間が狭くなり、そこを通る神経が圧迫されることにより、神経組織の障害あるいは血流の障害が生じ、腰痛や下肢痛、しびれなどさまざまな症状が現れると考えられています。

 

腰部脊柱管狭窄症でみられる痛みは、侵書受容性疼痛と神経障害性疼痛の要素をあわせた疼痛であるため、混合性疼痛と称されることもあります。

 

また、脊柱管狭窄は腰椎のみならず、

頚椎でも起こります。代表的な疾患としては頚椎症性脊髄症や頚椎症性神経根症があります。

 

 

 

 

〇腰部脊柱管狭窄症の有病率

 

 

腰部脊柱管狭窄症の病因には種々のものがあるが、加齢とともに周辺組織の変性が進み、脊柱管はより狭くなるため、高齢になるほど症状が現れやすくなります。

 

40歳以上の男女8万人を対象に疫学調査を実施した結果、国内における腰部脊柱管狭窄症の推定患者数は約240万人(40歳以上人口の3.3%)であり、その罹患率は高齢者ほど高くなります。

 

また、脊椎の愁訴などの理由で医療機関を受診した患者において、80歳以上では、男性の65.8%、女性の57.5%で腰部脊柱管狭窄症が認められました。

 

 

 

〇腰部脊柱管狭窄症のタイプと症状

 

 

腰部脊柱管狭窄症における神経障害は、神経根型、馬尾型、混合型に大別でき、それぞれ症状が異なります。

 

神経根とは、硬膜管から左右に枝分かれする神経のことで、下肢の感覚や運動をつかさどっています。

 

この神経根が脊柱管の狭窄によって圧迫されたタイプを神経根型といいます。

 

症状は両側性よりも片側性であることが多いです。

 

特徴的な症状は、長時間立ち続けたり歩いたりしたときに、神経根が圧迫された側の腰からお尻、太もも、ふくらはぎ、すね、足にかけて強い痛みやしびれ(坐骨神経痛など)が現れることであります。

 

また、歩き続けると下肢の痛みやしびれが増強して歩けなくなり、腰掛けたり、腰を前にかがめたりして休むと改善し、再び歩くことができるようになるという症状(間欠跛行)を呈します。

 

馬尾型は、馬尾と呼ばれる神経の束が圧迫されて症状が出現するタイプを指します。

 

両下肢・お尻・会陰部・足底などの広い範囲にしびれや異常感覚(灼熱感など)が現れ、間欠跛行を呈します。

 

さらに、下肢の脱力や排尿・排便障害がみられることもあります。

 

混合型は神経根型と馬尾型が合併している状態で、両方の症状が混在します。このタイプの神経根症状は片側性の場合と両側性の場合があります。

 

 ・神経根型:多くは片側の脚に痛みやしびれが現れます。

・馬尾型両側の広い範囲でしびれ、感覚の異常などが現れます。

・混合型:神経根型と馬尾型の両方の症状が現れます。

お知らせ一覧へ

アクセス

〒799-0112
愛媛県四国中央市金生町山田井1223
TEL.0896-58-8700
FAX.0896-58-8702

●診療時間/
午前 9:00~12:00 
午後 14:00~18:00
●休診日/毎週日曜・祝日・祭日

診療時間

診療時間
アクセス
診療時間・アクセス

交通事故に
遭われた方へ
交通事故に遭われた方へ