院長ブログ 2022.05.24
塗りぐすりについて
塗りぐすり(外用薬)は、様々な病気に使用され、目に触れる機会が多い薬です。
外用薬は、飲み薬(内服薬)と異なり、塗る回数や量が分かりづらいことがあります。
そこで、今回は塗りぐすりの特徴を説明していきます。
○外用薬と内服薬の違いは?
表にまとめたので、ご覧ください!
○外用薬の種類や特徴は?
外用薬には、軟膏・クリーム・ローションなどがあります。
①軟膏
メリット・・・・刺激が少なく、被覆性が高い
デメリット・・・べとつきを感じやすい
②クリーム(油分が多いもの)
メリット・・・・皮膚に馴染みやすい
デメリット・・・軟膏より刺激になる可能性がある
③クリーム(水分が多いもの)
メリット・・・・洗い流しやすい
デメリット・・・軟膏より刺激になる可能性がある
④ローション(油分が多い)
メリット・・・・広範囲に塗布しやすく、ある程度の被覆性がある
デメリット・・・多少の傷口でも塗布すると、刺激となりやすい
⑤ローション(水分が多い)
メリット・・・・広範囲に塗布しやすく、さらっとした塗り心地である
デメリット・・・刺激となりやすい
⑥ゲル剤
メリット・・・・皮膚に浸透しにくい、水で簡単に洗い流せる
デメリット・・・軟膏・クリームより刺激性が高い
症状のある部位や薬剤の使用感などに合わせて、最適な種類の外用薬が処方されます。
○外用薬の塗る量や塗る期間は?
図にまとめたのでご覧ください!
○残った外用薬は、とっておいて良いの?
一般的に取り置きは推奨できません。
保存状況により、色・におい等が変わってしまうからです。
一般的に外用薬は全て使いきる量として処方しています。
次の受診までに使いきるようにしましょう。
○当院で処方している外用薬の特徴及び有用性
①セクターローション 3%
・腫れや痛みの強いところでも軽く塗ることができる
・べたつきがが少ない
②セクタークリーム 3%
・非ステロイド性消炎鎮痛剤の中で皮膚の吸収性に優れている成分を含んでいる
・皮膚に馴染みやすい
・塗った部分を包帯等で固定し、密封状態にすることで、皮膚への吸収がより促進される
③セクターゲル 3%
・局所では内服薬に匹敵する消炎鎮痛効果を発揮する
・非ステロイド性消炎鎮痛剤の中で、特に皮膚吸収を促進する
・炎症局所における発痛物質の合成を抑制する
・清涼感があり、速乾性である