院長ブログ 2021.11.12
こむら返りには芍薬甘草湯
芍薬甘草湯は、筋肉の急激な痙攣性疼痛に対して頓服としての処方するのが基本です。
効果は内服後1〜5分で判定可能なほど即効性があります。
○腰痛の場合
特に筋膜性腰痛の時、効果が期待できます。腹直筋が張って苦しい訴えの重なっている場合には更に効果が期待できます。
いわゆる「ぎっくり腰」、ゴルフやテニス等の運動後の筋肉疲労の改善、更に運動中のこむら返りに対して著しい効果が期待できます。特に血中CPKの高い患者さんでこむら返りを頻発するタイプの患者さんに対して継続投与により全く起こさなくなってしまうことが多いです。
○尿管結石の痛み
尿管の痙攣を鎮め更には痛みのために背筋や腹筋の筋肉痛の改善を助け、結石の排泄を促します。
○胃痙攣
胃痙攣に対しても効果が期待できます。
反復性臍疝痛の小児に用いて根治が期待できます。
○痔の痛み
薬剤がない場合に用いることも可能で特に痛みの強い時にかなりの効果が期待できます。
○小児の夜泣き
小建中湯や甘麦大棗湯がよく用いられています。この場合でも芍薬甘草湯でも効果が期待できます。
○不妊症
不妊症の治療にも効果があることが確認され婦人科でも研究が続けられています。